カフェでお茶をした。セルフだったので、ジェロームが注文し運んでくれた上、ごちそうしてくれた。
「日本人に会うのは初めて」「山が大好きで登山でヨーロッパを回ってる」「ルーマニアにも行ったよ」など、ジェロームは話してくれた。
「日本には四季があるから、山を登りに行きたいんだ。」と。
「写真で見たけど、日本の自然はバラエティに富んでいて綺麗だよね。」
わたしは、ジェロームに、「あなたってナチュラリストね。」と言ったら、マリコさんに「ナチュラリストって、ヌーディストっていう意味があるんですよ。」って、焦ってご忠告を受けた。
共通語は英語に落ち着いていた。
「フランスはどう思う?」と、ジェロームに聞かれた。
「楽しい。親切な人ばかりだし」マリコさんの友達によくしてもらったなーと思い、そう言った。
「いや、お世辞言わなくていいんだよ。フランスの人間って外国人に冷たい。そこがよくない。特にパリ。環境客が皆行くっていうのに。もっと親切にならないと。」
ジェロームは、フランス人の良くない点を認識していて、「こんなフランス人もいるんだね。」と、マリコさんが感心するほど謙虚な人だった。
「なんか控えめさは日本人ぽいよね。」
驚くことに、彼は、たった100人しかいない山奥の村に住んでいるのだという。林業系のお役所で臨時で働いていて、一人暮らし。自然の中で、馬に乗ったりする生活。病院もないし、お店も少ない。用事があれば、車で街まで降りる。車のない老人のことは誰かが乗せていってあげるという、助け合いのある村。
「若い人住んでるの?」
「僕だけ」
「100人ってことは、あなたは全員を知ってる?」
「いや、でも100人は僕を知ってる」
テレビも見ない、お酒も飲まないジェローム。
「そういうところ、ジェロームとマリエルさんって共通するものがありますよね。ピュアなところが。」と、マリコさんがおっしゃった。
過去生では、サンフランチェスコ会に一緒に所属していたかのようなジェローム。托鉢僧似合いそうー。大人で優しく控えめ。
「すごくいい男性ですよね。ギョームもそうですが、いい感じの男性にばかり会っている。男は30からですよね。」
彼の電車の時間がきて、ジェロームと、ビズして別れた。
「遊びに来てね」と、言われたが、わたしもう帰るんだよね。いいなーマリコさんは、乗馬に行けるもん。わたしも乗馬のできるジェロームの村に遊びに行きたい。もっとフランスにいたいよー。